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インストルメントパネル
スクリュー (2) を緩めて外し、インストルメントパネルカバー (1) を取り外します。
インストルメントパネル(3)からケーブル(A)を外します。
スクリュー (4) を緩めて外し、ヘッドライトユニットマウントからインストルメントパネル (3) を取り外します。
取り付け作業は取り外し作業の逆の手順で行い、スクリュー(4)を3Nm±10%、スクリュー(2)は1.5Nm±10%のトルクで締め付けます(セクション3-3、フレーム締め付けトルク)。
インストルメントパネル
インストルメントパネルは液晶デジタルディスプレイで構成されています。
ディスプレイに表示される情報は、ハンドルバー左側スイッチにある 2 つのポジションを持つボタン(1) およびハイビーム点滅ボタン(2) によって操作できます。
デジタルディスプレイの横には、6つのパイロットランプ(片側3つずつ) のほかに1つの補助パイロットランプがあり、リミッターの限界に到達したことを知らせます。
インストルメントパネルには、周囲の光の強度を検出するセンサーが搭載されています。 検出された光の量に応じて、インストルメントパネルが自動的にバックランプを点灯または消灯します。 インストルメントパネルには内部温度のセンサーもあり、温度が高すぎる場合は(70 ℃)、インストルメントパネルを損傷しないためにバックランプを消灯するようインストルメントパネルに通知します。
インストルメントパネルには気圧センサーが内蔵されています。 エンジンコントロールユニットは、CAN (controller area network) シリアル通信ラインを通してこのデータを取得します。
ランプ類
インストルメントパネル上には以下のランプが表示されます。
3) ニュートラルランプ N (緑): ギアポジションがニュートラルのときに点灯します。
4) 燃料リザーブ警告灯 (琥珀色): フューエルタンクのリザーブの時に点灯します: この時、残量燃料は3リットルです。
5) ターンインジケーター表示灯(緑): ターンインジケーターの作動時に点滅します。
どちらかのターンインジケーターが正常に機能しない場合(電球が切れている場合など)には、警告灯が通常よりも早い速度で点滅し、故障を表示します。
6) エンジンオイル圧警告灯(赤): エンジンオイルプレッシャー力が低すぎるときに点灯します。 イグニッションスイッチを ON にすると点灯し、通常はエンジン始動後に数秒で消灯します。 エンジンが高温になっている場合には、この警告灯が短時間しか点灯しないことがあります。 その場合、エンジンの回転数が上がると警告灯が消灯します。
7) ハイビーム表示灯(青): ランプがハイビームのときに点灯します。
8) 車両/エンジン診断- EOBDランプ(琥珀色): エンジンまたは車両のエラーに対応してランプが点灯します。 場合によっては、ランプの点灯後にエンジンが停止することがあります。
9) リミッター- Over Revランプ:リミッターの最初の値(*)に達すると点灯します。 リミッターに達した場合、点滅します。
10) ABSランプ (琥珀色)
 
メニューの"DISAB ABS" 機能を使ってABS が解除されている (*)
メニューの"DISAB ABS" 機能を使ってABS が解除されている
メニューの"DISAB ABS" 機能を使ってABS が解除されている
(*) それぞれのエンジンコントロールユニットの調整は、モデルにより、リミッター限度とリミッター自体により異なる設定になる場合があります。
(**) エンジン起動後もランプが点滅する時のみ、 ABS が実際に解除されたことを示します。
ディスプレイの設定と表示
キーをOFFからONに回して始動すると、インストルメントパネルがLCDの全ての数値の桁を 1 秒間作動させ、パイロットランプを順に点灯させます。
続いてスピードが表示される場所に、"通常"と表示され、モデル、およびバージョン(ヨーロッパ、英国、米国、カナダ、フランス、日本) も 2 秒間表示されます。
モデルのバージョンは、1度だけ"流れて表示" されます。
Key-On の状態で、インストルメントパネルには絶えず以下の情報が表示されます (以前に有効になっていた機能は無効になります):
オドメーター
スピード
エンジン回転数棒グラフ
エンジンオイル温度棒グラフ
 
ポジションB"t"のボタン(1、図8)で、オドメーター(TOT)機能から以下の機能に移る事ができます:
トリップ:
フューエルトリップ(起動時のみ)
時計
この後 TOT 機能に戻ることができます。
 
ポジションA "s"のボタン(1)を押すと、システムはメニューに入り以下の機能を順に表示します:
Error (起動時のみ)
BATT
RPM
LIGHT SET
LAP (OFF または ON)
LAP MEM
DDA (OFFまたはON)
ERASE DDA
DISAB ABS
時計のセットアップ
CODE (有効な場合のみ)
重要
このメニューは車両のスピードが時速20km/h 以下の場合のみ有効です。 この MENU モードに入っているときに車両のスピードが時速 20 km/h を超えた場合は、インストルメントパネルはこのモードから自動的に初期表示に移ります。 どのような場合でもポジションA"s"のボタン(1)を3秒間押すと、このメニューを終了させることができます。
総走行距離インジケーター"オドメーター"
Key-On の状態で、システムは自動的にこの機能に入ります。
数値は永久保存され、ゼロクリアすることはできません (ただしイモビライザーのプログラムの最初のステップではゼロクリアされます)。
数値が 99999 km (または 99999 マイル)を超えた場合は、99999 の数値がそのまま永久的に表示されることになります。
スピードメーター
この機能は、車両の速度を表示します。
インストルメントパネルではエンジンコントロールユニットから実際の速度情報 (時速 km/h で算出) を受信し、そのデータに 8% 上乗せして表示します。
表示可能最高速度は299 km/h (186 mph)です。
値が 299 km/h (186 mph) を超える場合は、ディスプレイには "- - -" (固定) のラインが表示されます。
"トリップ"メーター表示
この機能が表示されている時にポジションB"t"のボタン(1)を3秒間押すと、データはリセットされます。
数値が 999.9 を超えると、トリップメーターはゼロクリアされて、自動的に再びゼロからカウントされます。
システムの数値の単位が "特別設定" 機能で変更された場合は、常にこの機能の走行距離はゼロクリアされ、走行距離は設定された新しい単位によって、再びゼロからカウントを開始します。
リザーブタンクでの走行距離インジケーター"フューエルトリップメーター"
リザーブランプ(4)が点灯した時点で、どの機能が表示されていても自動的にフューエルトリップ表示に変わります。 リザーブタンク使用の状態が続く場合は、値は Key-Off にした後でもメモリに記憶されています。
車両がリザーブタンク使用の状態から脱した場合は、自動的にカウントは終了します。
数値が 999.9 を超えると、カウンターはゼロクリアされて、自動的に再びゼロからカウントを開始します。
時刻表示
この機能では時刻を表示します。
時刻は常に以下のように表示されます:
AM 0:00 から11:59
PM 12:00 から11:59
 
バッテリーが中断された場合(Batt-OFF)、電源の確保および次のKey-On時に時計はリセットされ、自動的に"0:00"から再開します。
外気温表示
外気の温度を表示します。
表示の範囲: -39 ℃~+124 ℃
センサーエラー(FAULT)の場合(-40℃、+125℃または電源OFF)は"- - -"が固定表示され、続いて車両/エンジン診断ランプ-EOBD"が点灯します。
エンジンクーラント温度インジケーター
この機能では、エンジンオイル温度表示機能について説明します。
 
表示:
温度が -40 ℃~ +80 ℃ 間の場合は、ディスプレイには "ステータス 2"が表示されます。
温度が +81 ℃~ +110 ℃ 間の場合は、ディスプレイには "ステータス 3"が表示されます。
温度が +111 ℃~ +135 ℃ 間の場合は、ディスプレイには "ステータス 4"が表示されます。
温度が +136 ℃~ +160 ℃ 間の場合は、ディスプレイには "ステータス 5"が表示されます。
温度が +161 ℃~ +175 ℃ 間の場合は、ディスプレイには "ステータス 6"が表示されます。
温度が +176 ℃~ +190 ℃ 間の場合は、ディスプレイには "ステータス 7"が表示されます。
温度が +191 ℃~ +200 ℃ 間の場合は、ディスプレイには "ステータス 8"が表示されます。
温度が201℃に達すると、ディスプレイには"ステータス9"が表示され、点線が点滅表示されます。
 
センサーエラーの場合には"ステータス1"が点滅表示されます。
定期メンテナンスインジケーター
定期メンテナンスインジケーター
定期メンテナンス時期に達するとインジケーター()が点灯します。
以下の走行距離に達すると、インジケータージがディスプレイに表示されます:
-
総走行距離が最初の 1000 km に達したとき
-
その後 12000 km ごと
インジケーターはリセットされるまで表示されます。
インストルメントパネルの診断
重要
インストルメントパネルはキーOFFから60秒後にシステムの診断を行います。
 
この機能では、車両の異常部分の検証と表示を行い、可能な場合は、異常部分の交換を行えるようにします。
 
この機能を表示させるには、メニューに入り、"Error" のページに入ります。
このメニューはエラーがある場合のみ有効になり、エラーがひとつも無い場合はこのページは表示されません。
エラーが複数ある場合は3秒ごとに表示が変わります。
Ducati 診断システムを介して、さらに詳しい診断を行うことができます。
警告
エラーが表示された場合は、Ducati 正規ディーラーの整備工場にお尋ねください。
 
バッテリー電圧インジケーター (BATT)
この機能を表示させるには、メニューに入り、"BATT" のページに入ります。
バッテリー電圧に関する情報を、以下のようにディスプレイに表示します:
-
数値が 12.1 Volt から 14.9 Volt の範囲にある場合は、点灯表示となります
-
数値が 10.0 Volt から 12.0 Volt、または 15.0 Volt から 16.0 Volt の範囲にある場合は、点滅表示となります
-
数値が 9.9 V 以下の場合は、"LO" の文字が点滅し、続いて "エンジン診断 - EOBD" パイロットランプが点灯します (8)。
-
数値が 16.1 V 以上の場合は、"HI" の文字が点滅し、続いて "エンジン診断 - EOBD" パイロットランプが点灯します (8)。
エンジンアイドリング(RPM)の調整
この機能を表示させるには、メニューに入り、"RPM" のページに入ります。
ディスプレイには最高回転数スケールのほかに、より正確に"アイドリング" 調整を行うために回転数 (rpm) を数字で表示します。
インストルメントパネルのバックライトの調整
エンジンコントロールユニットの設定を行うには、メニューに入り、"LIGHT SET" のページに入ります。
 
このページに入った状態で、B"t"のポジションのボタン(1)を3秒間押すと調整機能に入り、以下のページが順に表示されます。
 
1 ページ目 - "LIGHT MAX" 設定
このページでは、バックライトは一番明るい状態です。 ポジションB"t"のボタン(1)を押すと2ページへ移ります。
 
2 ページ目 - “LIGHT MID” 設定:
このページでは、バックライトは一番明るい状態から約30% 減少した明るさになります。 ポジションB"t"のボタン(1)を押すと3ページへ移ります。
 
3 ページ目 - "LIGHT MIN" 設定:
このページでは、バックライトは一番明るい状態から約 70% 減少した明るさになります。 ポジションB"t"のボタン(1 )を押すと1ページへ移ります。
 
3つのページのいずれかのページでB"t"ポジションのボタン(1)を3秒間押すと、そのページの設定を記録した後、最初の"ライトセット(LIGHT SET)"画面に戻ります。
 
ただしバッテリーが突然途絶えた場合は、バッテリー電圧を復元し、その後キーONにしても、バックライトの明るさは最も明るいレベルが設定されます。
 
ラップタイムの起動と表示 (LAP 機能)
この機能を使用するには、メニューに入り、ポジションB"t"のボタン(1)を3秒間押して"LAP"機能を"On"にします。
 
 
ストップウォッチのスタートとストップは、左ハンドルバーの FLASH ハイビーム点滅スイッチ(2) を使用して実行します。
Flash ボタンが押されるたびに、ラップタイム機能が有効になり、ディスプレイには 10 秒間ラップタイムが表示され、 その後 通常 表示に戻ります。
記憶可能な最大ラップタイム数は30です。
メモリーが一杯の場合は、FLASH ボタンが押されると、ラップタイムは記憶されず、ディスプレイには 3 秒間 FULL の文字が点滅します。これはタイムがリセットされるまで続きます。
メニューで LAP 機能が解除されている場合は、ラップタイムは記憶されません。
LAP 機能中、突然ディスプレイが消灯(キーOFF)された場合は、LAP 機能は解除されます (ストップウォッチが作動していても、ラップタイムは記憶されません)。
ラップタイムの"STOP"指示が出されなかった場合、9分59秒99の時点でクロノメーターは0に戻り、ストップ指示が出されるまでラップタイムを測定し続けます。
また LAP 機能が作動中で "メモリ" がゼロクリアされておらず、記憶されたラップが 30 ラップ以下 (例えば 18 ラップ以下が記憶済み) の場合、ディスプレイはメモリが "一杯" になるまで残りのラップを記憶します (この場合はあと残り 12 ラップが記憶可能)。
この機能では、ラップタイムの表示のみが設定されています。 ラップ メモリー機能同様に記憶されます。
記憶データの表示(LAP メモリ)
LAP 機能で記憶されたデータを表示します。 ラップ数およびラップタイム
記憶されたタイムを表示するには、メニューに入り、"LAP MEM" のページに入ります。
メニューのこのページでポジションB"t"のボタン(1)を押すと、1 番目のラップタイムが表示されます。 ディスプレイにはラップ数とそのラップにおいての、ラップタイム、エンジン最高回転数が表示されます。
ポジションB"t"のボタン(1)を押すことにより、ラップナンバー1から順に30までのタイムを表示します。
記録されているタイム表示中に、ポジションB"t"のボタン(1)を3 秒間押し続けると、記録されているタイムが全てクリアされます。 この時LAP 機能中の場合は自動的に解除されます。
記憶された最高速度は、LAP 機能中にディスプレイによって表示されたものです。
記録されているタイム表示画面を終了するにはA"s"ポジションのボタン(1)を押します。
メモリにデータが何も記憶されていない場合は、ストップウォッチの"0.00.00" といっしょに 30 タイムが表示されます。
 
ラップ中、エンジンがリミッターの限度に達した場合は、記憶されたタイムの表示中、関連したパイロットランプ "OVER REV." が点灯します (9)。
DDAコンパレーター
この機能は DDA (Ducati データ分析機能) を作動させるものです。 データを取得するには、コンパレーターを車両の配線に接続しておく必要があります。
コンパレーターを使用するには、メニューに入り、ポジションB"t"のボタン(1)を3秒間押して"DDA"機能を"On"にします。
ラップセパレーターのスタートとストップは、 左ハンドルバーの FLASH ハイビーム点滅スイッチ(2) を使用して実行します。
DDA 機能中、突然車両がKey-OFFにされた場合、機能は解除されます。
参考
Ducati Data Analyzer (DDA)所有者はOnlineサービスを利用する事ができます (http://dda.prosa.com)。 このサービスでは、DDAを正しく利用するために必要な情報などをデバイスから取得したデータ分析のためのソフトウェアまで、全て提供します。
警告
使用が終了したらDDAコンパレーターを主要配線から外します。
Erase DDA
この機能でDDAコンパレーター上に保存されたデータを消去することができます: コンパレーターは車両の配線に接続されていなければなりません。
データを消去するにはメニューに入り、"DDAクリアー"ページを選択します。
ポジションB"t"のボタン(1)を3 秒間押すと、DDAコンパレーターはデータを取得しなくなり、ディスプレイには10 秒間"WAIT..."と表示されます。 10 秒経過すると、"消去 OK" の文字が 3 秒間表示され、DDAコンパレーターにデータが消去されたことを確認します。
ポジションB"t"のボタン(1)を3秒間押し、DDAコンパレーターがデータを取得している場合、コンパレーターのデータは消去されず、ディスプレイ上には3秒間"FAIL"と表示されます。
ABS解除機能(796 ABS)
この機能を使うと ABSのECUを解除することができます。
 
この作業は、車両が停止した状態(キーは ON 位置)で行わなければいけません。
 
ABSコントロールユニットを解除するには、メニューの"DISAB ABS"のページに入り、ポジションB"t"のボタン(1)を3 秒間押します。
3 秒間が過ぎると、インストルメントパネルはABSランプ(10)を点滅させ、解除を示します。
 
この時点でABSコントロールユニットは解除された状態となります。 次回のキーOFF/ONでABSは自動的に再起動します。
 
その次のキーONで、インストルメントパネルはABSランプ(10)は点灯しませんが、ABS機能は作動していることを示します。
 
ABSシステムに異常がある場合、インストルメントパネルはABSランプ(10)を固定点灯し、EOBDランプ(8)を固定点灯およびメニュー内のABSエラー表示でエラーを示します。
重要
この表示機能は走行速度が10 km/h以上のときにのみ起動します。 速度が10 km/h未満の場合はABSのECUによる診断は行われません。
時計の調整機能
時計をセットするには、メニューに入り、"SET" のページに入ります。
このページに入った状態でポジションB"t"のボタン(1)を3秒間押すと調整機能に入ります。
この機能に入ると最初に “AM” の表示が点滅します。 ポジションB"t"のボタン(1)を押すと、PM 表示が点滅します。 ポジションB"t"のボタン(1)を押すと、ひとつ前のステップに戻ります(時間が00:00の場合、AMからPMへ移り12:00が表示されます)。 ポジションA"s"のボタン(1)を押すと、時間が点滅し始め、時間の設定に入ります。 ポジションB"t"のボタンを1回押すたびに、1時間ずつ進みます。 B"t"のポジションで長押しすると、1 秒ごとに1 時間ずつ進みます(ボタンを押し続けている間、時間表示は点滅しません)。
ポジションA"s"のボタン(1)を押すと、分表示が点滅し始め、分の設定に入ります。 B"t"のポジションで押すたびに、1分ずつ進みます。 B"t"のポジションで長押しすると、1 秒ごとに1分ずつ進みます。 ポジションB"t"で5秒以上押し続けると、100ミリ秒につき1分の速度で数字が増加します(ポジションB"t"を押し続ける間、数字は点滅しません)。 ポジションA"s"で押すと時間設定機能を終了し、設定した時間が表示されます。
参考
電源が供給されなくなると(バッテリー OFF)、時刻データは失われます。 機能が正しい状態に戻ると(バッテリーOn)、0:00と表示されます。この時点で正しい手順で時間表示の設定を行う事ができます。
イモビライザーのプログラミング
インストルメントパネルのこの機能では、イモビライザーシステムをプログラムすることができます。
参考
記憶できるキーは 2 本だけです。
 
キー 1 (黒いキー 2 本のどちらか一方) を挿入し、キースイッチを OFF から ON に回します。
3 秒以内に、キースイッチを ON から OFF に回します。
15 秒以内に、キー 2 (もう一方の黒いキー) を挿入し、キースイッチを OFF から ON に回します。
3 秒以内に、キースイッチを ON から OFF に回します。
15 秒以内に、キーX (キー1またはキー2を別々に) を挿入し、キースイッチをOFFからONにします。
作業が正常に完了した場合、ディスプレイには "PROG. OK" の文字が 3 秒間点灯表示され、その後通常の表示に変わります。
プログラミングのキャンセル:
キー ON から 3 秒またはキー OFF から 15 秒が経過した場合、あるいはプログラム手順が誤っている場合、インストルメントパネルはプログラム作業をキャンセルし、3 秒間 "PROG. OFF" の文字を表示してから、通常の表示に戻ります。
重要
プログラム作業中に、インストルメントパネルはキーのコードを記憶するだけでなく、キー 1 (最初に挿入されたキー) とキー 2 (2 番目に挿入されたキー) から 2 つの電子コードを取得します。
 
イモビライザーを再プログラムする場合、キーのコードは消去され、新しい キーの新しいコードで置き換えられます。 ただし、2 つの電子コードは永久的に記憶されるので、消去したり上書きしたりすることはできません。
コードカードに記載されている電子コードは、これら 2 つの電子コードのどちらかに一致し、イモビライザーの リカバリーと再プログラムに使用されます。
イモビライザーシステムの解除手順
"イモイビライザーのロック" が発生した場合、インストルメントパネルから、以下に示されているように解除の機能に入り、"イモビライザーの解除" を実行することができます。
メニューに入り、"CODE" ページに入ります。
参考
このメニューはイモビライザーにエラーが発生したときのみ有効となります。
 
メニューのこのページでは、初期コードとして "00000" が必ず表示されます。 この時点で、ポジションB"t"のボタン(1)を3 秒間押すと、コードカードに記載されている電子コードの入力作業に入ります。
 
コードの入力:
この機能に入ると、左の最初の桁が点滅します。
 
ボタン (1):
ポジションB"t"で押すたびに、1秒ごとに数が増えます。
ポジションA"s"で押すと2桁目の数値入力に移ります。 ポジションB"t"で押すたびに、1秒ごとに数が増えます。
ポジションA"s"を押すと3桁目の数値入力に移ります。 ポジションB"t"で押すたびに、1秒ごとに数が増えます。
ポジションA"s"を押すと4桁目の数値入力に移ります。 ポジションB"t"で押すたびに、1秒ごとに数が増えます。
ポジションA"s"を押すと5桁目の数値入力に移ります。 ポジションB"t"で押すたびに、1秒ごとに数が増えます。
ポジションA"s"で押すとコード入力が確定します。
入力したコードが誤っている場合、インストルメントパネルは自動的に "コード" メニューに戻り、コード "00000" を表示します。
この時点で、コードが正しく入力されると CODE の文字と入力されたコードが同時に 4 秒間点滅します。 "車両診断 - EOBD" パイロットランプ (8) が消灯します。 続いてインストルメントパネルは自動的にメニューを終了し、"一時的に" エンジン始動を可能にします。
まだエラーが続き、インストルメントパネルに表示される場合は、Key-On に続いて再びエラーとなり、エンジンがロックされます。
ヘッドライト"インテリジェンス"消灯機能
ヘッドライトが自動的に消えるので、バッテリーの消費を抑えることが出来ます。 次の 3 つの場合に、この機能が作動します:
-
ひとつはキーを OFF から ON に回してエンジンを始動せずに 60 秒経過した場合。この場合ヘッドライトは消え、次にエンジンを始動したときにのみ再び点灯します
-
車両を通常に使用した後、ヘッドライトが点灯したまま、右側スイッチの RUN-STOP ボタンを使ってエンジンを止めた場合、 この場合、エンジンを止めてから 60 秒経つとヘッドライトは消え、次にエンジンを始動した時に再び作動します
-
ヘッドライト "インテリジェンス" の点灯機能
この機能を使用すると、車両のキーOFF時にも、ヘッドライトの点灯を"プログラムする" ことができます。
キーOFF直後、インストルメントパネルは60秒間作動状態を保ち、その間にポジションA"s"またはB"t"のボタン(1)を押すとヘッドライトを点灯させることができます。
この60秒の間にポジションA"s"またはB"t"のボタン(1)を押すたびに、ヘッドライトを30秒間点灯させることができます。 ボタンを押すたびに点灯時間が加算され、最高 6 回までボタンを押すことが可能です (最長 180 秒まで)。
最初にポジションA"s"またはB"t"のボタン(1)を押してヘッドライトを点灯した瞬間から30秒のカウントダウンが始まります。 この30 秒の間に再びボタンを押すと、点灯時間は加算されます。 ヘッドライト作動時間である 30 秒が経過した場合は、それ以上30 秒を加算することはできず、ヘッドライトは消灯します。
この機能をリセットするには最低1回キーON/OFF操作を行う必要があります。
機能作動中に突然バッテリーが切れるるなどの理由で電源が遮断された場合、電源をリセットするため、インストルメントパネルは機能をOFF(インストルメントパネルは60秒間作動状態を保ちません)にします。
サービスメニュー
インストルメントパネルにはサービスメニューも用意されていますが、このメニューは必要な場合にディーラーだけが使用できます。
サービスメニューに入るには、ポジションA"s"のボタン(1)を長く押し、同時にキースイッチをOFFからONにします。
参考
この "MENU" に入っているとき、その他の全ての機能は扱えなくなり、車両の始動が無効になります。
 
常に表示される最初の機能は"イモビライザーのプログラミング"(00000 PRO)です。
この時点で、ボタンA"s"を押すと、別の機能、“特別設定” (UNIT SET)が表示されます。
新しい設定を記憶させるため、新しい設定内容を行った後は、キースイッチをONからOFFにする必要があります。
次のキー ON 時には、インストルメントパネルは新しい設定で起動されます。
 
イモビライザーの再プログラミング(サービスメニュー1)
この機能では、キーが 1 本または両方とも紛失または破損した場合に、イモビライザーシステムの再プログラムを行うことができます。
この機能を表示させるには、メニューに入り、"0000 COD" のページに入ります。
参考
この機能内では、その他のあらゆる機能は扱えなくなり、車両の始動は無効になります。
 
メニューのこのページでは、初期コードとして"00000" が必ず表示されます。 この時点で、ポジションB"t"のボタン(1)を3 秒間押すと、コードカードに記載されている電子コードの入力作業に入ります。
コードの入力:
左の最初の桁が点滅します
ポジションB"t"で押すたびに、1秒ごとに数が増えます。
ポジションA"s"で押すと2桁目の数値入力に移ります。 ポジションB"t"で押すたびに、1秒ごとに数が増えます。
ポジションA"s"を押すと3桁目の数値入力に移ります。 ポジションB"t"で押すたびに、1秒ごとに数が増えます。
ポジションA"s"を押すと4桁目の数値入力に移ります。 ポジションB"t"で押すたびに、1秒ごとに数が増えます。
ポジションA"s"で押すとコード入力が確定します。
この時点で、入力したコードが誤っている場合、ディスプレイには再び初期コード"00000" が表示されます。 コードの入力を誤った場合は、何度でもやり直すことができます。
ポジションA"s"を押すと5桁目の数値入力に移ります。 ポジションB"t"で押すたびに、1秒ごとに数が増えます。
コードが正しく入力された場合は、“COD”の文字および入力されたコードがキーOFFにするまで点滅します。
この時点から、イモビライザーシステムは新しいキー (1 本または複数) による再プログラムを待機している状態になります。 次のキーON時には、キーの再プログラムを行う必要があります。手順については、"イモビライザーのプログラミング"を参照してください。
参考
この段階では、キーの再プログラムを行うまで、イモビライザーシステムによってエンジンがロックされます。
コードカードの紛失
コードカードに記載されている電子コードを紛失すると、次の作業ができなくなります:
キーが 1 本または両方とも紛失した場合に、イモビライザーシステムを再プログラムする
イモビライザーシステムに問題がある場合に、一時的にロックを解除します。
システム全体の機能を完全に回復するには、キーセット (黒いキー 2 本と新しいコードカード) とインストルメントパネルを交換し、イモビライザーを新たにプログラムする必要があります。
キーの紛失 (1本のみ)
新しいキーを購入した後、この新しいキーと紛失せずに残っているキーを使用して、コードカードに記載されているコードを入力することによって再プログラムを行います。
キーの紛失 (2本とも)
新しいキーを 2 本購入した後、これらの新しいキーを使用して、コードカードに記載されているコードを入力することによって再プログラムを行います。
インストルメントパネルの交換
新しいインストルメントパネルを購入した後、イモビライザーシステムの通常のプログラム作業を行います。
キーを 1 本または両方とも交換した後のインストルメントパネルの交換
この特別な場合にイモビライザーシステムの機能を完全に回復するには、イモビライザーのプログラム作業を行う前に、キーセット (黒いキー 2 本と新しいコードカード) も交換する必要があります。
以前に交換して所有しているキーを新しいインストルメントパネルのプログラム作業に使用すると、システムのプログラムは完了し、車両の始動は許可されます。ただし、コードカードに記載されている電子コードで次の作業を行うことはできなくなります:
キーが 1 本または両方とも紛失した場合に、イモビライザーシステムを再プログラムする
イモビライザーシステムに問題がある場合に、一時的にロックを解除します。
特別設定機能"特別設定-車両モデルおよび測定単位"(サービスメニュー2)
この機能では、インストルメントパネルに表示される測定値の単位を設定することができます。
コントロールユニットからインストルメントパネルに、ディスプレイに表示する正しい車両モデルおよび測定単位の情報が自動的に通知されます。 これらのパラメーターを変更するには、サービスメニューに入り、"SET UNIT" 機能に入ります。
参考
この機能内では、その他のあらゆる機能は扱えなくなり、車両の始動は無効になります。
 
この時点で、ポジションB"t"のボタン(1)を3秒間押します。
インストルメントパネルはポジションB"t"のボタン(1)を押すたびに、以下の点滅表示を順に起動します:
ポジションB"t"のボタン(1)を3秒間押すと、現在表示されている状態が記憶され、"MEM"の文字が表示されます。 次のキー ON 時には、インストルメントパネルは新しい設定で起動されます。
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